よく「敏感肌」という言葉を耳にしますが、実は皮膚科学的に明確な定義はないことをご存知でしょうか。
一般的には、ストレスや花粉、冷暖房、化粧品などの刺激に敏感に反応して、さまざまな肌トラブルを起こしやすい肌状態を指します。
「化粧品をつけたときにチクチクする」「石鹸で顔を洗うとヒリヒリ焼けるように感じる」など、目には見えない症状を感じる場合は敏感肌かもしれません。
ここでは、そんな敏感肌の症状が起こる原因やメカニズム、正しい予防法、敏感肌対策の基本である保湿に有効な成分について解説します。
敏感肌の主な原因はバリア機能の低下
敏感肌は健康な肌に比べて皮膚のバリア機能が低下していることが多く、さまざまな症状が現れる原因となります。
はじめに、バリア機能の特徴とバリア機能が低下する原因についてチェックしていきましょう。
バリア機能とは
私たちの肌は、表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で構成されており、「表皮」の外側を0.02mmの角質層が覆っています。
角質層には、肌内部の水分が逃げるのを防ぐともに、紫外線・ウィルス・ほこりなどの外的刺激から保護する役割があり、この働きを「バリア機能」といいます。
角質層は「皮脂膜」・「NMF(天然保湿因子)」・「細胞間脂質」で構成され、どれもバリア機能を維持するために欠かすことができません。
特に、細胞間脂質は「セラミド」・「コレステロール」・「脂肪酸」で構成されていて、この3つの成分のバランスを保つことが、正常なバリア機能を維持する重要なポイントです。
バリア機能の低下は肌を乾燥させる
バリア機能の低下は、さまざまな内的要因・外的要因によって引き起こされます。代表的な要因は以下の通りです。
【内的要因】
ターンオーバーの乱れ・睡眠不足・食生活の乱れ・ストレス・生理・妊娠・更年期障害・加齢など
【外的要因】
紫外線・間違ったスキンケア・汗・ほこり・ダニ・金属・空気の乾燥など
これらの原因によってバリア機能が低下すると、肌の乾燥を引き起こすことがあります。乾燥した肌は、刺激を受けやすく水分が蒸発しやすいので、悪循環を繰り返さないための保湿ケアがとても大切なのです。
乾燥で起こる症状
バリア機能の低下によって肌が乾燥すると、さまざまな症状が現れます。どのような症状が起こるのか確認してみましょう。
○ヒリヒリする・かゆみがでる
皮膚内部には、かゆみを感じる知覚神経があります。
健康な肌の場合は真皮層にとどまっていますが、バリア機能が低下して乾燥肌になると、角質層に近いところまで神経が伸びてしまうのです。
そのため、ちょっとした刺激でもヒリヒリしたり、かゆくなったりする症状が起こりやすくなります。
○赤みが出る
肌に赤みが出るのは皮膚の免疫反応のひとつで、体を守るために起こる炎症反応によるものです。
バリア機能の低下が起こると、外部から刺激物質が肌に侵入しやすくなり、炎症を起こす場合があります。
この炎症を治すために毛細血管が拡張し、患部に血液が集まって赤く見えるのが「赤み」が発生する原因です。
敏感肌の原因になる乾燥を予防するには
敏感肌の原因となる乾燥を予防するには、肌への負担を減らす環境を整えて、皮膚のバリア機能を守るスキンケアを行うことが大切です。
具体的な予防法をチェックしてみましょう。
保湿力の高いスキンケア用品を使用する
肌の乾燥を防ぐには、スキンケア用品にこだわって皮膚のバリア機能をサポートすることが大切です。
バリア機能が低下した肌は水分を保ちにくい状態になっているので、保湿力のあるスキンケア用品で水分と油分のバランスを整えましょう。
クレンジングオイルや洗顔料は、刺激が少なく、うるおいを守りながら洗える敏感肌向けの商品がおすすめです。
洗顔後は、化粧水で乾燥した肌に水分を与えて、乳液やクリーム、美容液など油分の入った保湿剤を重ね塗りして保湿します。
化粧水や乳液などを選ぶときは、低刺激性タイプや、保湿に有効な成分が配合されているタイプを選びましょう。
また、肌に合っていないスキンケア用品を使うと状態を悪化させてしまうことがあるので、アレルギーテスト済みなどの表記を参考にして選ぶことも大切です。
紫外線対策を行う
紫外線によるダメージはバリア機能の低下を引き起こすため、外出の際には日焼け止めを塗って紫外線対策をしましょう。
日焼け止めに含まれている紫外線を防ぐ成分は、主に「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2つに分類されます。
【紫外線散乱剤】
白い粉状の散乱剤が含まれており、肌へ均一に塗ることで、物理的に紫外線を散乱・反射させる
【紫外線吸収剤】
紫外線を吸収する成分が含まれており、紫外線のエネルギーを吸収して、化学的に熱などのエネルギーに変換して放出する
紫外線吸収剤は肌へ刺激を与える場合があるため、敏感肌の方は紫外線散乱剤だけを使用した日焼け止めを使うとよいでしょう。
また、日焼け止めが肌に残ると刺激になるので、洗顔料や石鹸で簡単に落とせるタイプがおすすめです。1日の終わりには日焼け止めをしっかりと落として、肌を清潔に保ちましょう。
規則正しい生活を心がける
栄養バランスの良い食事を心がけ、十分な睡眠をとることは、肌のバリア機能低下を予防する基本の対策方法です。
食生活が乱れたり、夜遅くまで起きていたりする生活が続くと、栄養不足やストレス、睡眠不足などが原因で肌に悪影響を与えてしまいます。
忙しくて生活習慣が乱れがちな方は、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
スキンケア方法の見直し
「肌を清潔にするために、1日に何度も洗顔をしている」
「メイクはシートタイプのクレンジングでこすって落としている」
「化粧水を塗るときには肌を叩いてパッティングしているる」
このようなスキンケアをしている方は、肌へダメージを与えている可能性があります。
間違ったスキンケアは、バリア機能を低下させて肌の乾燥を引き起こす場合があるので、スキンケア方法を見直しましょう。
【正しいスキンケア方法のポイント】
○クレンジング
クレンジング剤は少ない量だと肌に刺激を与えてします。適量を使ってよくメイクとなじませたあと、ぬるま湯でよくすすぎましょう。
肌が敏感になっているときは、合成界面活性剤・防腐剤・アルコールなどの添加物を含まないクレンジングミルクやクリームがおすすめです。
○洗顔
洗顔料はしっかりと泡立てて、ゴシゴシとこすらないように注意して優しく汚れを落とします。泡が残らないようにぬるま湯ですすぎましょう。
○保湿
洗顔後は、化粧水・美容液・乳液を使って早めに保湿します。適量を手のひらに出し、刺激を与えないようにやさしく手のひらを肌に当てて塗りましょう。
お肌の保湿におすすめの成分
肌を保湿して乾燥を防ぐには、水分の蒸発を防ぐ成分や乾燥に有効な成分を含むスキンケアアイテムを選ぶ必要があります。
この項目では、肌の保湿におすすめの成分を紹介します。スキンケアアイテムを選ぶ際の参考にしましょう。
セラミド
セラミドは、角質層に存在している「細胞間脂質」を構成する成分のひとつです。
細胞間脂質の半分をセラミドが占めており、正常にバリア機能を働かせるためにとても重要な存在になります。
しかし、セラミドの産生量のピークは赤ちゃんのときで、30歳を超えると大幅に低下し、50歳になると20代の約半分に減少してしまうといわれています。
また、洗顔のしすぎやターンオーバーの乱れなどによって、セラミドの量が減ってしまう場合もあるので注意が必要です。
加齢や環境の影響によって不足したセラミドは、浸透性の高いセラミド配合のスキンケアアイテムを使うことで、補う効果が期待できるでしょう。
天然保湿因子NMF
天然保湿因子(NMF)は角質細胞内にある保湿成分の総称で、約半分がアミノ酸からできています。
水分を抱え込む性質を持っているので、うるおいのある肌をキープするために必要不可欠です。
しかし、加齢やターンオーバーの乱れなどが原因で減少するので、天然保湿因子のアミノ酸を配合したスキンケアアイテムで使うと、保湿・バリア機能改善の効果が期待できるでしょう。
ヒアルロン酸
肌の保湿に力を発揮するのがヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸は水を非常に多く保持する能力がありで、1gで6リットルの水を蓄えるられるといわれています。
真皮にもともと存在する成分ですが、加齢とともに減少すると乾燥などの原因となるので注意が必要です。
スキンケアアイテムに含まれるヒアルロン酸は真皮には到達しませんが、高い保湿効果と角質を柔らかくする効果が期待できます。
グリセリン
グリセリンは揮発性が低い多価アルコールの一種で、吸湿力のある保湿成分として化粧品や医薬品、食品添加物などに幅広く使用されています。
グリセリンには、保湿効果の他に肌を柔らかくする効果が期待できます。
グリセリンとヒアルロン酸を組みあわせると乾燥予防に最適なので、2つの成分を配合したスキンケアアイテムを使うのがおすすめです。
コラーゲン
コラーゲンはたんぱく質の一種で、ヒアルロン酸と同じく真皮に存在する成分です。
真皮の約70%を占めており、繊維状のコラーゲンが肌のハリと弾力を保っています。
新陳代謝によって日々新しいものが作られていますが、加齢とともに新陳代謝のスピードが落ちることから、コラーゲンの量は20代をピークに減少していくといわれています。
スキンケアアイテムに含まれるコラーゲンは真皮には到達しませんが、角質層にとどまってうるおいを与えてくれるのでスキンケアに取り入れてみましょう。
また、コラーゲンが含まれている食品を摂取するのもおすすめです。
敏感肌に効果的な「レヴィーガモイスチュアセラム」とは?
価格 | 通常購入:8,778円(税込) 定期初回:1,980円(税込) |
容量 | 40ml |
おすすめは、独自製法の酸素ラメラに加えて、保湿に効果的な2種類のセラミドやNMF(天然保湿因子)を配合した「レヴィーガ モイスチュアセラム」です。
こちらのセラムは化粧品に配合されている中でもっとも多い水(精製水)を1滴も使用せず酸素水に置き換え作られました。さらに、界面活性剤フリーで肌にもやさしく、アレルギーテストもされているため敏感肌の人でも安心して使用することが可能です。
今までどのスキンケアアイテムを使用してもお肌に合わなかったという方は、ぜひ一度使用してみてください!
まとめ
いかがでしたか?敏感肌はバリア機能の低下が主な原因となり、さまざまな要因が絡み合い引き起こされます。
肌が乾燥すると、さまざまなトラブルが起こりやすくなり、悪循環を繰り返してしまうので、保湿対策が必要です。
敏感肌の原因や乾燥の予防方法、保湿効果が期待できる成分などを把握しておくことで、正しい判断基準を知ることができます。
今回解説した情報を参考に、ぜひご自身のスキンケアを見直してみましょう。
ただし、肌トラブルが治らない場合は、早めに専門医師に相談することが大切です。自宅で行うセルフケアだけでなく、医師による正しい診断でよりよい肌を手に入れましょう。